がん情報サイト|PDQ®日本語版(医療専門家向け)
証拠の概要
注:がんのスクリーニング(検診)と予防の研究に関する証拠レベルについては、別のPDQ要約を参照できるようにしてある。
PDQのがん予防要約では、がん発生率における低下と定義されるがんの予防を扱っている。PDQには、一般にがんの組織型によって分類された概要が示されているが、特にがんの種類別に既知の危険因子がある場合にはこの分類が明確である。本要約では、タバコの使用という特定の危険因子を論じており、タバコの使用は多種多様な多くのがん(およびその他の慢性疾患)と関連があり、明らかにヒト発がん物質を含んでいる。 [1] 本要約では、タバコの使用を減少させるため、医療専門家が行っている臨床介入を重点的に扱う。
禁煙の効果
固い証拠によると、喫煙は肺がん、口腔および咽頭がん、喉頭がん、食道がん、膀胱がん、腎がん、膵がん、胃がん、子宮頸がん、および急性骨髄性白血病の原因となる。 [2] 喫煙の回避と禁煙は、がんの発生率とがんによる死亡率を低下させる。
証拠の記述-
研究デザイン
:1件のランダム化比較試験から得られた証拠。 -
内部妥当性
:良好。 -
一貫性
:良好。 -
健康上のアウトカムに対する影響の大きさ
:喫煙者においては、いくつかのがんの相対リスク(RR)が非喫煙者と比べて非常に高くなる(喫煙者集団におけるこのRRは、がんの解剖学的部位ならびに喫煙の程度および期間に依存して、2倍から10倍もしくはそれ以上の範囲で高くなりうる)。集中的な臨床的禁煙介入を受けた重度喫煙者においては、全原因死亡のRRに15%の減少がみられる。 -
外部妥当性
:良好。
カウンセリングと禁煙
固い証拠によると、医療専門家によるカウンセリングで禁煙率は改善される。
証拠の記述-
研究デザイン
:複数のランダム化比較試験から得られた証拠。 -
内部妥当性
:良好。 -
一貫性
:良好。 -
健康上のアウトカムに対する影響の大きさ
:カウンセリングは禁煙率を改善する(オッズ比[OR]、1.56;95%信頼区間[CI]、1.32–1.84)。 [3] [4] -
外部妥当性
:良好。
医師の助言と禁煙
固い証拠によると、禁煙を勧める医師の簡単な助言でも禁煙率が改善される。
-
研究デザイン
:複数のランダム化比較試験から得られた証拠。 -
内部妥当性
:良好。 -
一貫性
:良好。 -
健康上のアウトカムに対する影響の大きさ
:医師の助言は禁煙率を改善する(相対リスク[RR]、1.66;95%CI、1.42–1.94)。 [3] -
外部妥当性
:良好。
薬物治療と禁煙
固い証拠によると、ニコチン置換療法(ガム、パッチ、鼻腔スプレー、ロゼンジ、および吸入器)や一部の抗うつ薬療法(例えば、ブプロピオン)、ニコチン受容体作動薬療法(バレニクリン)などの薬物治療では、プラセボより高い禁煙率が得られる。
証拠の記述-
研究デザイン
:複数のランダム化比較試験から得られた証拠。 -
内部妥当性
:良好。 -
一貫性
:良好。 -
健康上のアウトカムに対する影響の大きさ
:ニコチン置換療法の単独または併用での治療により、6ヵ月後の禁煙率がプラセボよりも改善される(RR、1.58;95%CI、1.50–1.66)。 [5] ブプロピオンを用いる治療により、6ヵ月後の禁煙率がプラセボよりも改善される(OR、1.94;95%CI、1.72–2.19)。 [6] バレニクリン療法により、6ヵ月後の禁煙率がプラセボよりも改善される(RR、2.33;95%CI、1.95–2.80)。 [7] -
外部妥当性
:良好。
参考文献
- IARC Working Group on the Evaluation of Carcinogenic Risks to Humans.: Tobacco smoke and involuntary smoking. IARC Monogr Eval Carcinog Risks Hum 83: 1-1438, 2004.[PUBMED Abstract]
- U.S. Department of Health and Human Services.: The Health Consequences of Smoking: A Report of the Surgeon General. Atlanta, Ga: U.S. Department of Health and Human Services, CDC, National Center for Chronic Disease Prevention and Health Promotion, Office on Smoking and Health. Available online. Last accessed July 28, 2011.[PUBMED Abstract]
- Lancaster T, Stead L: Physician advice for smoking cessation. Cochrane Database Syst Rev (4): CD000165, 2004.[PUBMED Abstract]
- Lemmens V, Oenema A, Knut IK, et al.: Effectiveness of smoking cessation interventions among adults: a systematic review of reviews. Eur J Cancer Prev 17 (6): 535-44, 2008.[PUBMED Abstract]
- Silagy C, Lancaster T, Stead L, et al.: Nicotine replacement therapy for smoking cessation. Cochrane Database Syst Rev (3): CD000146, 2004.[PUBMED Abstract]
- Hughes JR, Stead LF, Lancaster T: Antidepressants for smoking cessation. Cochrane Database Syst Rev (1): CD000031, 2007.[PUBMED Abstract]
- Cahill K, Stead LF, Lancaster T: Nicotine receptor partial agonists for smoking cessation. Cochrane Database Syst Rev (3): CD006103, 2008.[PUBMED Abstract]
意義
米国では、2000年から2004年の間に喫煙関連疾患によって毎年443,000人が死亡したと推定されている。 [1] 平均して、これらの死亡は予想されるより12年早く、累積年間喪失は500万生存年を超える。 [2] このような死亡症例は主に、喫煙ががん、心血管疾患、および慢性肺疾患の主要な原因となっているためである。この他の健康への有害な影響として、呼吸器疾患および症状、核白内障、股関節骨折、女性の妊孕性の低下、および健康状態の低下も知られている。妊娠中の母親の喫煙は、胎児発育遅延、低出生体重、および妊娠合併症と関連する。 [3] 米国ではがん死亡例の30%以上および全早期死亡例の20%が、喫煙に起因すると推定されている。 [1]
タバコ製品は単一の、主な回避可能ながんの原因であり、様々ながんにより、米国の喫煙者に年間155,000人を超える死亡を引き起こしている。 [4] 肺、気管、気管支、喉頭、咽頭、口腔、鼻腔、および食道のがんの大多数が、タバコ製品、特に紙巻きたばこに起因している。喫煙はこのほか、膵がん、腎がん、膀胱がん、胃がん、子宮頸がんおよび骨髄性白血病と因果関係がある。 [3] [5]
喫煙は、非喫煙者の健康にも実質的な影響を及ぼしている。環境タバコ煙または間接タバコ煙は肺がんおよび冠動脈心疾患の発生に関与している。 [6] 小児における間接タバコ煙暴露は、乳幼児突然死症候群、下気道疾患、中耳炎、中耳滲出、喘息の悪化、および咳嗽、喘鳴、呼吸困難などの呼吸器症状と因果関係がある。 [6]
環境タバコ煙の成分は吸入される主流煙と同じであるが、主流煙より絶対濃度は低く、成分によって1%~10%である。タバコ煙に含まれる発がん性化合物には、発がん物質ベンゾ[a]ピレン(BaP)を含む多環芳香族炭化水素(PAH)およびニコチン由来のタバコ-特異的ニトロソアミン、4-(メチルニトロソアミン)-1-(3-ピリジル)-1-ブタノン(NNK)がある。 [7] 尿中コチニン、タバコ関連発がん物質代謝物、および発がん物質-タンパク質付加体をはじめとする、タバコ暴露のバイオマーカーの上昇が、受動喫煙、すなわち間接喫煙者においてみられる。 [6] [8] [9] [10]
2007年、米国では、成人男性の22.3%、成人女性の17.4%が現在喫煙者であった。 [11] (ウェブ上でも入手可能。) アメリカンインディアンおよびアラスカ原住民の間では喫煙習慣が特に多くみられる。また喫煙率は、教育水準と相反して推移し、米国のGeneral Educational Developmentの資格を取得した成人で最も高く(44.0%)、高校中退者で高率(33.3%)となり、一般に教育年数が増えるほど低下する。 [11] (ウェブ上でも入手可能。) 全民族集団において、高校生男女の喫煙率が1990年代初期に実質的に増大したが、1996年頃から低下しているようである。 [12] [13] (ウェブ上でも入手可能。)
タバコの使用が集団レベルの健康上のアウトカムに及ぼす影響が、肺がん死亡率の動向の例によって説明されている。女性の喫煙は1940年から1960年代初頭の間に増加し、その結果、1950年以来女性の肺がん死亡率は600%以上の増加となった。現在、肺がんは女性のがん死亡の主要な原因である。 [12] [14] この30年間で現在喫煙率は概して低下し、特に男性では急激に低下している。男性の肺がん死亡率は1980年代をピークとして、その後低下している;この低下は主に、喫煙との因果関係が最も強い組織型である扁平上皮がんおよび小細胞がんで起こっている。 [12] 州ごとの肺がん死亡率の差もまた、タバコ使用における長期的な州ごとの差とある程度一致する。2001年から2005年までの男性の平均年間年齢調整済み肺がん死亡率は、1997年に男性の29.1%が現在喫煙者であったケンタッキー州が最も高く(100,000人当たり111.5人)、男性の喫煙者がわずか10.4%であったユタ州が最も低かった(100,000人当たり33.7人)。女性の肺がん死亡率は、女性の28.0%が現在喫煙者であったケンタッキー州が最も高く(100,000人当たり55.9人)、喫煙者がわずか9.3%であったユタ州が最も低かった(100,000人当たり16.9人)。 [12]
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参考文献
- American Cancer Society.: Cancer Facts and Figures 2010. Atlanta, Ga: American Cancer Society, 2010. Also available online. Last accessed June 16, 2011.[PUBMED Abstract]
- Nelson DE, Kirkendall RS, Lawton RL, et al.: Surveillance for smoking-attributable mortality and years of potential life lost, by state--United States, 1990. Mor Mortal Wkly Rep CDC Surveill Summ 43 (1): 1-8, 1994.[PUBMED Abstract]
- U.S. Department of Health and Human Services.: The Health Consequences of Smoking: A Report of the Surgeon General. Atlanta, Ga: U.S. Department of Health and Human Services, CDC, National Center for Chronic Disease Prevention and Health Promotion, Office on Smoking and Health. Available online. Last accessed July 28, 2011.[PUBMED Abstract]
- Centers for Disease Control and Prevention.: Targeting Tobacco Use: The Nation's Leading Cause of Death 2005. Atlanta, Ga: CDC, 2005.[PUBMED Abstract]
- Ontario Task Force on the Primary Prevention of Cancer.: Recommendations for the Primary Prevention of Cancer. Toronto, Canada: Queen's Printer for Ontario, 1995.[PUBMED Abstract]
- U.S. Department of Health and Human Services.: The Health Consequences of Involuntary Exposure to Tobacco Smoke: A Report of the Surgeon General. Atlanta, Ga: U.S. Department of Health and Human Services, Centers for Disease Control andPrevention, Coordinating Center for Health Promotion, National Center for Chronic Disease Prevention and Health Promotion, Office on Smoking and Health. Also available online. Last accessed May 27, 2011.[PUBMED Abstract]
- Cinciripini PM, Hecht SS, Henningfield JE, et al.: Tobacco addiction: implications for treatment and cancer prevention. J Natl Cancer Inst 89 (24): 1852-67, 1997.[PUBMED Abstract]
- Finette BA, O'Neill JP, Vacek PM, et al.: Gene mutations with characteristic deletions in cord blood T lymphocytes associated with passive maternal exposure to tobacco smoke. Nat Med 4 (10): 1144-51, 1998.[PUBMED Abstract]
- Benowitz NL: Cotinine as a biomarker of environmental tobacco smoke exposure. Epidemiol Rev 18 (2): 188-204, 1996.[PUBMED Abstract]
- Hecht SS: Human urinary carcinogen metabolites: biomarkers for investigating tobacco and cancer. Carcinogenesis 23 (6): 907-22, 2002.[PUBMED Abstract]
- Centers for Disease Control and Prevention (CDC).: Cigarette smoking among adults--United States, 2007. MMWR Morb Mortal Wkly Rep 57 (45): 1221-6, 2008.[PUBMED Abstract]
- Jemal A, Thun MJ, Ries LA, et al.: Annual report to the nation on the status of cancer, 1975-2005, featuring trends in lung cancer, tobacco use, and tobacco control. J Natl Cancer Inst 100 (23): 1672-94, 2008.[PUBMED Abstract]
- Johnston LD, O'Malley PM, Bachman JG: Monitoring the Future: National Survey Results on Drug Use, 1975-2001. Volume I: Secondary School Students. Bethesda, Md: National Institute on Drug Abuse, 2002. NIH Pub. No. 02-5106. Also available online. Last accessed October 7, 2011.[PUBMED Abstract]
- U.S. Preventive Services Task Force.: Guide to Clinical Preventive Services: Report of the U.S. Preventive Services Task Force. 2nd ed. Baltimore, Md: Williams & Wilkins, 1996.[PUBMED Abstract]
便益の証拠
リスクの背景
喫煙と関係がある健康リスクの多くは、禁煙により低下させることができる。50歳になる前に喫煙をやめた喫煙者では、その後15年以内の死亡リスクが喫煙継続者の最大で半分になり、また70歳以降に喫煙をやめた喫煙者でさえも、死亡リスクに実質的な低下がみられる。 [1] 10年の禁煙で、肺がんリスクは喫煙を継続した場合より30%~50%低下し、禁煙して5年以内に口腔がんならびに食道がんのリスクは半減する。 [1] 喫煙をやめた喫煙者はまた、子宮頸がん、胃がん、および膀胱がんのリスクが低下する。 [1] [2] [3]
重度喫煙者を対象としたあるランダム化試験では、長期追跡の結果、禁煙介入にランダムに割り付けられた群(n = 3,923)では全原因死亡率が非介入群(n = 1,964)より15%低かった(1,000人年当たり8.83 vs 10.38;P = 0.03)ことが示された。 [4] 禁煙介入は10週間にわたって実施され、医師による強い勧めと12回のグループセッションの実施およびニコチンガムの投与で構成された。肺がんとその他のがん、および冠動脈心疾患、心血管疾患、呼吸器疾患についてリスクの低下がみられ、それにより禁煙介入にランダムに割り付けられた群での便益に貢献した。
これまでにタバコ使用の減少あるいは開始予防を広範囲に進めるために、政策、立法、規制のレベルで数多くの試みが実施されてきた。地域、州、国家のレベルでの様々な努力が喫煙率の経時的な低下に貢献してきたことが認められている。これらの努力には、タバコ製品を未成年者から遠ざける、学校を基盤とした効果的な喫煙予防カリキュラムを浸透させるとともにメディア戦略を展開する、タバコ製品にかかるコストを引き上げる、タバコ物品税を利用してマスメディアを含む地域レベルの介入に資金提供する、評価が確立した禁煙戦略を医療機関を通じて提供する、タバコ-フリーの法律や政策を採択するなどがある。 [5] [6] 学校ベースの介入だけでは、長期間の喫煙予防効果を示していない。 [7] 最も質の高い研究の1件である大規模ランダム化試験では、様々な社会的影響アプローチを組み込んだ理論ベースのプログラムを第3学年から第12学年までにわたって小児に受けさせたが、第12学年の時点または高校卒業の2年後の時点で、介入を受けた学区と対照学区との間に喫煙状況の結果に差は認められなかった。 [8]
Community Intervention Trial for Smoking Cessation (COMMIT)は、喫煙者がタバコの使用をやめるのを支援するべくデザインされた地域ベースの一連の介入を評価するため、米国国立がん研究所の資金提供により実施された大規模研究である。COMMITでは、北米の地区をマッチドペア法で11のペアにし、積極的に地域全体で介入を行う群と対照群(積極的な介入なし)とにランダムに割り付けた。 [9] 4年間の介入では、大集団の喫煙行動に影響力をもつ、既存のメディア、主要な自治体団体、社会団体を通してメッセージを流した。介入は、COMMITの活動を監視および管理する地域コミュニティ・ボードを通じて、各地区で実行された。
COMMITでは、介入地域(18.0%)と対照地域(18.7%)との間に、重度喫煙者の平均禁煙率において、差がみられなかった。軽度から中等度喫煙者の禁煙率には統計学的有意差がみられ、介入群が平均30.6%、対照群が平均27.5%であった(P = 0.004)。性別間には禁煙率の有意差はみられなかったが、軽度から中等度喫煙者の場合、低学歴の喫煙者は大学卒の喫煙者より介入に対する反応性が高かった。 [10] [11]
個人を対象とした臨床介入では、より有望な結果が示されている。ランダム化比較試験のメタアナリシスの結果から、6ヵ月の禁煙率はニコチン置換療法(NRT)製品の使用によりプラセボまたは非介入群と比較して有意に改善される(要約相対リスク[RR]、1.58;95%信頼区間[CI]、1.50–1.66)ことが示されている。 [12] ニコチン置換療法製品使用の便益は、使用される製品がパッチ、ガム、鼻腔スプレー、吸入器、またはロゼンジのいずれかにかかわらず、一貫して観察されている。 [12] 禁煙カウンセリングだけでも効果はある [13] ;医療専門家による短時間の介入でさえ、禁煙率を有意に増大させる。 [14]
重要な問題は、カウンセリングをしながら薬物療法を実施するとより有効かどうかである。あるランダム化試験が、カウンセリングを併用するまたは併用しない無料の薬物療法併用(ニコチンパッチまたはブプロピオン)にて次の3つの介入レベルで比較した:1)薬物療法のみ;2)薬物療法 + 6ヵ月ごとに最大2回のカウンセリングセッション;3)薬物療法 + 6ヵ月ごとに最大6回のカウンセリングセッション。24ヵ月の研究の間、ベースライン時、6ヵ月、12ヵ月、18ヵ月後に介入がランダムに割り付けられ各グループに実施された。追跡期間24ヵ月後の主要研究エンドポイントである7日間の禁煙維持割合では、介入による統計的有意差は観察されなかった。 [15] この研究の結果から、薬物療法 + カウンセリングの併用は介入単独と変わらないことが示唆されている。
喫煙による健康への有害な影響は短期的にも長期的にも予後に影響を与えることから、がん生存者に禁煙を奨励することは不可欠である。小児がん生存者へのピアカウンセリング形式の禁煙介入に関するランダム化比較試験では、介入群において有意に高い12ヵ月間の禁煙率が観察された(15% vs 9%;P < 0.01)。 [16]
禁煙ガイドライン
1996年、Agency for Health Care Policy and Research (AHCPR)、現在のAgency for Healthcare Research and Qualityは、ニコチン依存症患者および医療提供者を支援するため、画期的な一連の臨床禁煙ガイドラインを発表した。現在では米国公衆衛生局(Public Health Service)によって後援されており、更新された2008年のガイドライン、"Treating Tobacco Use and Dependence(タバコ使用と依存の治療)"は、ウェブ上で入手可能である。 [17] ガイドラインの主旨は次の通りである:
- 臨床医は各患者のタバコの使用状態を記録すべきである。
- 臨床医は喫煙患者の禁煙の意志を評価し、禁煙開始日を設定して禁煙することを望む患者を支援すべきである。
- 喫煙患者は、利用可能な効果的で簡潔な禁煙介入を少なくとも1種類は提供されるべきである。
- 長期間にわたり禁煙を維持させるには概して、軽度の介入より強力な介入の方が効果は高く、これは、介入とその結果とが用量依存関係にあることを反映している。
- 禁煙治療には、特に有効と認められている次の3つの治療を1つ以上組み込むべきである:
- 奨励および支援という形態での臨床医による社会的支援。
- スキルトレーニング/問題解決(禁煙/節制の技術)。
- ニコチン置換療法などの薬物療法(例、パッチ、ガム)。
- 効果をもたらすためには、医療システムの制度変更を実施することで、タバコ使用者を系統的に同定し、その患者の来診時ごとに介入を行えるようしなければならない。
個人への介入については、ガイドライン [17] の中で、1980年代後半に実施された、医師による喫煙介入法に関する6件の主要な臨床試験の結果に基づき [18] 、ASK, ADVISE, ASSESS, ASSIST, and ARRANGE モデル(質問、助言、評価、支援、調整モデル)が提唱されている。このモデルでは、医師の簡単な介入として、患者の来院時に毎回喫煙状態について質問する、禁煙を助言する、禁煙開始日を設定し患者を支援する、自助教材を提供しニコチン置換療法の使用を推奨する、追跡のための来院の設定をする必要がある。簡単な介入または拡大された介入の概要については、下記を参照のこと。この推奨事項は、さらに強力なカウンセリングに紹介することの重要性も強く支持している。
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- 質問
- 来院時または入院時ごとに喫煙状態についてのスクリーニングを行う。
- 助言
- 最低限の助言:「担当医として助言しますが、喫煙は健康によくありません。禁煙することをお勧めします。」
- 強い助言:「現在あなたは( )の状態ですから、禁煙することを強くお勧めします。今禁煙すれば、(禁煙によって得られる基本的な健康上の利益について簡単に教示する)。」
- 評価
- 最低限の評価:タバコ使用者全員にその時点で使用をやめる意志があるかどうかを尋ねる。
- 詳しい評価:喫煙歴および喫煙パターンの特徴を評価する。
- 喫煙量。
- 無関心期:禁煙を真剣に考えていない。
- 関心期:3~6ヵ月以内に禁煙を開始することを真剣に考えている。
- 準備期:次の週ないし次の月の間には禁煙を開始することを真剣に考えており、すでに喫煙量を減らすなどの行動変化を起こしている。
- 実行期:しばらく禁煙を維持している(6ヵ月まで)。
- 再開:48時間以上禁煙を維持したが、喫煙を再開している。
- 維持期:6ヵ月以上禁煙を維持している場合でも、1年間は依然として再開が起こりやすい。
禁煙歴。
変化の段階:
- 支援/カウンセリング
- 最低限の支援:自助教材を提供する;禁煙への関心度を評価する;および薬理学的処置への関心度とその妥当性を評価する。
- 強力な支援:5~7分間の簡単な患者中心のカウンセリングを行う。カウンセリング内容の概要については下記を参照のこと。
- 追跡支援の調整
- 最低限の追跡支援:来診または電話による追跡のための接触を、約2週間に1回だけ行うことを取り決める;喫煙カウンセラーまたは団体に紹介する。
- 拡大された追跡支援:禁煙開始日を設定し「禁煙」契約を結ぶ。来診または電話による追跡のための接触を3回以上行うことを取り決める。
- 動機づけ
- 基本的な質問:
- 「喫煙についてどう感じていますか。」
- 「禁煙についてどう感じますか。」
- 「これまでに禁煙を試みたことがありますか。」「禁煙してみてどうでしたか。」
- 「喫煙のどんな所が好きですか。」
- 「喫煙のどんな所が好きではありませんか。」
追加の質問: - 予期される問題:
- 基本的な質問:
- 「禁煙するとどのような問題が起きるでしょうか。」
- 「他にはどんなことがありますか。」
- 「あなたは、「なぜ喫煙するのか」の質問に関して( )で高得点を示している。そのような状況に対処するにはどうしたらいいと思いますか。」
追加の質問: - 問題解決能力
- 基本的な質問:
- 「どのようにしたら対処できると思いますか。」
- 「ほかにはどうしたらいいと思いますか。」
- 「(家族/配偶者/友人)にどのような協力を期待しますか。」
追加の質問:
禁煙のための薬物療法
薬理学的物質が、一般集団において、禁煙補助として有効に使用されている。 [19] 1996年にAHCPRのガイドライン [20] が発表されて以来、さまざまなニコチン置換製品が市販薬として承認され、禁煙療法の有効性に関する追加的証拠が公表されてきた。 [21] [22] [23] [24] ニコチン置換療法(ガム、パッチ、鼻腔スプレー、ロゼンジ、吸入器)や非ニコチン系の薬物投与(例えば、ブプロピオン、バレニクリン)などの喫煙への薬物療法からは、プラセボと比較して禁煙率に統計的に有意な増加が得られる。110件のランダム化試験の結果を合成したところ、ニコチン置換療法の単独または併用での治療により、6ヵ月後の禁煙率はプラセボよりも改善される(RR、1.58;95%CI、1.50–1.66)。 [12]
ブプロピオンおよびバレニクリンなど、禁煙のために効率的な非ニコチン系の薬物療法もある。抗うつ薬のブプロピオンとプラセボを比較した31件のランダム化試験の結果によれば、6ヵ月の追跡後、ブプロピオン群では禁煙率が統計的に有意に増加した(要約オッズ比[OR]、1.94;95%CI、1.72–2.19)。 [25] ブプロピオン + NRTの併用の方がNRT単独よりも禁煙率が増加するという考えを裏づける証拠は不十分である(要約OR、1.37;95%CI、0.65–2.91)。 [25]
バレニクリンは選択的α-4-β-2ニコチン性アセチルコリン受容体部分作動薬である。禁煙に関する2件のランダム化比較試験では、1.0mg 1日2回まで漸増されたバレニクリンが徐放性(SR)ブプロピオン 150mg 1日2回およびプラセボと比較された。 [26] [27] 治療は12週間継続され、さらに治療後も40週間の追跡が行われた。どちらの研究においても、9~12週間および9~24週間の追跡では、バレニクリンはブプロピオンおよびプラセボと比べて禁煙維持のためにより効率的であった。9~52週間の追跡では、両研究ともにバレニクリンはプラセボよりも効率的であった。 [26] [27] 52週目の追跡時点での7日間の禁煙維持割合では、バレニクリン群がブプロピオンSR群よりも46%高かった。(OR、1.46;95%CI、1.04-2.06)。 [26] またもう一方の研究でも、バレニクリン群では禁煙維持割合が46%高かったことが示されている(OR、1.46;95%CI、0.99-2.17)。 [27] バレニクリン投与にランダムに割り付けられた参加者の約30%から吐き気が報告されたが、これはブプロピオン群での2倍以上の数字で、またプラセボ群での3倍以上の数字であった。バレニクリン投与と経皮的ニコチン投与を比較したランダム化試験において、治療終了時(56% vs 43%;P < 0.001)および治療後の追跡期間中(26% vs 20%;P = 0.06)の禁煙維持割合はバレニクリン投与群の方が経皮的ニコチン投与群よりも高かった。 [28] バレニクリン投与群における吐き気の有病率(37%)は経皮的ニコチン投与群の有病率(10%)よりも3倍以上高かった。
市販後調査によれば、2009年7月1日に米国食品医薬品局(FDA)は、ブプロピオンとバレニクリンの両方の黒枠警告(Boxed Warnings)に、これらの製品に関連した重大な神経精神医学的症状のリスクを追記するよう命じた。症状には以下が含まれる:「行動変化、敵意、激越、憂うつな気分、自殺思考および行動、および自殺未遂」。 [29] FDAは続いて、禁煙の重要な健康上の便益を「バレニクリンまたはブプロピオンの使用による、少数であるが、重大な有害事象の現実のリスクと比較検討すべきである」と忠告している。 [29]
禁煙率を有意に増加させる上で効率的であると明らかにされた禁煙のための薬物療法の数は増加している。どの治療法を選択するかは、過去の経験、患者および/または医師の好み、薬剤の副作用などの多くの因子に基づいて個別に考慮すべきである。禁煙のための薬物療法に対する喫煙者の反応に影響する特異的な遺伝学的変異 - ニコチンの代謝に関与する酵素をコードする遺伝子多型など - についての知識が深まるにつれて、こうした情報は最終的に禁煙治療計画に統合できるであろう。 [30] 現在のところ、臨床の現場に統合するにはまだ証拠が不十分である。
以下のセクションでは、禁煙の一助となる実施可能な薬理学的介入について要約する。より包括的な情報が製品パッケージの添付文書から入手できる。
禁煙支援のための薬理学的介入
ニコチン置換療法
これらは、ニコチンの離脱症状緩和のためデザインされた製品である。治療開始前に保証されるべく注意事項があるが、これらの注意事項は絶対禁忌を示すものではないことに注意すべきである。特に、一部の患者集団(例、不整脈、管理されていない高血圧、食道炎、消化性潰瘍疾患、インスリン治療を受けている糖尿病、または喘息などの医学的状態を有する人たち、妊婦または授乳中の女性、青年期の喫煙者など)では特別な配慮が必要である。 [31]
商品名 | 用量 | 副作用 | コメント | |
---|---|---|---|---|
OTC = 市販薬;Rx = 処方薬。 | ||||
Rx | Habitrol | 7~21mg/日 | 紅斑 | 6~12週間の使用 |
OTC | Nicoderm CQ | 7~21mg/日 | そう痒症 | 6~12週間の使用 |
OTC | Nicotrol | 5~15mg/日 | 貼り付け部位の灼熱感 | 14~20週間の使用 |
Rx | ProStep | 11~22mg/日 | 局所の刺激 | 6~12週間の使用 |
現在のガイドラインでは、8週間の経皮的ニコチン投与治療が推奨されている。経皮療法に関する2件のランダム化プラセボ比較試験から得られた情報では、期間延長療法が禁煙率を高めるかどうかについて(22~24週間 vs. 8週間)結果が異なる。 [32] [33]
どのくらいmarijunnaは私の体に留まります
商品名 | 用量 | 副作用 | コメント | |
---|---|---|---|---|
OTC=市販薬。 | ||||
OTC | Nicorette | 18~24mg/日 | 口内炎、のどの痛み | 最大30個/日;その後4~7日ごとに1個ずつ漸減していく |
OTC | Nicorette DS | 36~48mg/日 | 顎の痛み | 最大20個/日;その後4~7日ごとに1個ずつ漸減していく |
商品名 | 用量 | 副作用 | コメント | |
---|---|---|---|---|
OTC=市販薬。 | ||||
OTC | Commit | 40~80mg/日 | 局所の刺激(暖感および刺痛) | 12週間の使用;最大20個/日。1~6週目:1~2時間ごとにロゼンジ1~2個;7~9週目:2~4時間ごとにロゼンジ1個;10~12週目:4~8時間ごとにロゼンジ1個 |
商品名 | 用量 | 副作用 | コメント | |
---|---|---|---|---|
Rx=処方薬。 | ||||
Rx | Nicotrol Inhaler | 個々に調整する | 局所の刺激 | 使用は24週間まで |
商品名 | 用量 | 副作用 | コメント | |
---|---|---|---|---|
Rx=処方薬。 | ||||
Rx | Nicotrol NS | 40mg/日まで | 鼻の刺激 | 使用は3ヵ月まで |
非ニコチン系の製品
塩酸ブプロピオン
抗うつ薬としても使用される塩酸ブプロピオンは非ニコチン性禁煙補助薬である。ノルエピネフリン、セロトニンおよびドパミンのニューロン取り込みを阻害する比較的弱い阻害剤であるが、モノアミン酸化酵素は阻害しない。塩酸ブプロピオンが患者の禁煙能力を強化する正確な機序については不明である;しかしながら、この作用はノルアドレナリン作用性機序またはドパミン作用性機序により媒介されると推定されている。
商品名 | 用量 | 副作用 | 注意事項および予防措置 | |
---|---|---|---|---|
Rx=処方薬。 | ||||
Rx | ザイバン | 150mg/日×3日、その後300mg/日 X 7-12週まで増量 | 不眠症、口渇、めまい感、鼻炎 | ウェルブトリンまたはウェルブトリンSRと併用しない |
過食症または食欲不振症の治療を受けている患者においては痙攣の発生率がより高い | ||||
過食症治療を受けている患者には300mg/日を超える用量を処方してはならない |
商品名 | 用量 | 副作用 | 注意事項および予防措置 | |
---|---|---|---|---|
Rx=処方薬。 | ||||
Rx | チャンティックス | 1~3日目は0.5mg/日、4~7日目は0.5mg 1日2回、その後は12週目まで1.0mg 1日2回 | 吐き気、不眠症 | 腎機能に障害がある患者では毒性のリスクが大きくなる |
小児および妊婦での検証はなされていない |
フルオキセチン
ザイバン(塩酸ブプロピオン)は禁煙のためにFDAに承認された唯一の抗うつ薬であるが、Prozac(塩酸フルオキセチン)も有効であることが示されている。 [34]
商品名 | 用量 | 副作用 | コメント | |
---|---|---|---|---|
Rx=処方薬。 | ||||
Rx | Prozac | 30~60mg/日 | 不眠症、めまい感、食欲不振症、性的不能、錯乱 | 認知的行動療法との併用については、参考になるデータは限られている |
ロベリン
ロベリン(Bantron)はFDAによってカテゴリーIII作用薬に分類され、安全であるが、その有効性は明らかにされていない。この製品は、効力の不足のため、いかなる禁煙プログラムにおける使用にも推奨されない。 [35]
その他の薬物
クロニジンおよびノルトリプチリンは、第二選択の薬物療法としておそらく有用であろうことが示唆されているが、これらの薬物の禁煙への使用にはFDAの承認が得られていない。ノルトリプチリンはニコチンを含まない抗うつ薬である。5件のランダム化比較試験のメタアナリシスからは、ノルトリプチリンを投与された喫煙者では、6ヵ月後に禁煙を維持している可能性がプラセボを投与された喫煙者の2.4倍であったことが示された(95%CI、1.7-3.6)。 [36]
減煙
依存喫煙者においては、完全な禁煙が究極の目標である。完全な禁煙が達成されない場合でも、喫煙者が喫煙本数を減らすことができるのであれば禁煙薬物療法が個人の健康(そして究極的には公衆衛生)に対して有益となりうる。喫煙と肺がんおよびその他の喫煙関連悪性疾患との関連性は極めて用量依存的である。したがって、禁煙を達成できない喫煙者あるいは禁煙する動機のない喫煙者では、薬物療法(またはその他の方法)を用いて1日の喫煙本数を減らしていくことで便益が得られる可能性がある。こうしたことから、この「ハームリダクション(有害性減殺)」の可能な手段としてNRTが注目を集めるようになっている。諸研究では、禁煙を試みていなかった喫煙者がNRTかプラセボにランダムに割り付けられたが、NRTに割り付 けられた群ではプラセボ群と比較して1日の喫煙本数を減らせた者の割合が高かった。 [37] [38] しかしながら、NRTによる喫煙の減少は、長期にわたって持続するものではない。 [39] ブプロピオン、バレニクリン、および心理社会的介入については、ハームリダクションの手段として参考にできる証拠は少ない。このようなハームリダクション戦略については、本来喫煙をやめていたかもしれない喫煙者の禁煙がこれによって妨げられるという事態が起こりうるのではないかという問題が考えられる。実際に得られた証拠からは、減煙が将来の禁煙可能性の上昇と関連するということが示されている。 [38] [40] この他に考えられるハームリダクションの否定的な側面としては、喫煙者が1日の喫煙本数を減らしても喫煙方法に変容が起こる(例、煙をより深く吸い込むようになる)ためにタバコ有害物質への暴露量は実際には減少しないのではないかという問題がある。禁煙中にはニコチン濃度を維持しようと煙を深く吸い込むあるいは1本のタバコを長く吸うなどの代償行動が現われてくるが、こうした問題に対しては、おそらくNRTを併用することが防衛手段となるであろう。喫煙バイオマーカーの測定を行ったNRTを用いた減煙法に関する諸研究からは、代償行動は出現するものの、その影響は1日の喫煙本数の減少からもたらされると予測される暴露量の減少の効果を上回るものではないという証拠が得られている。 [37]
参考文献
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本要約の変更点(10/07/2011)
PDQがん情報要約は定期的に見直され、新情報が利用可能になり次第更新される。本セクションでは、上記の日付における本要約最新変更点を記述する。
本要約は、予防と禁煙:タバコ使用の制御から改名された。
本要約についての質問とコメント
本要約に関する質問またはコメントは、ウェブサイトのお問い合わせフォームからCancer.govまで送信のこと。英語で書かれたe-メールにのみ答えられる。
本PDQ要約について
本要約の目的
医療専門家向けの本PDQがん情報要約では、予防と禁煙およびタバコ使用の制御について包括的な、専門家の査読を経た、そして証拠に基づいた情報を提供する。本要約は、がん患者を治療する臨床家に情報を与え支援するための情報資源として作成されている。これは医療における意思決定のための公式なガイドラインまたは推奨事項を提供しているわけではない。
査読者および更新情報
本要約はPDQ Screening and Prevention Editorial Boardにより定期的に見直され、随時更新される。委員会のメンバーは毎月、最近発表された記事を見直し、記事に対して以下を行うべきか決定する:
- 会議での議論、
- 本文の引用、または
- 既に引用されている既存の記事との入れ替え、または既存の記事の更新。
要約への変更は、発表された記事の証拠の強さを委員会のメンバーが評価し、記事を本要約にどのように組み入れるべきかを決定するコンセンサス過程を経て行われる。
本要約の内容に関するコメントまたは質問は、ウェブサイトのContact FormからCancer.gov まで送信のこと。要約に関する質問またはコメントについて委員会のメンバー個人に連絡することを禁じる。委員会のメンバーは個別の問い合わせには対応しない。
証拠レベル
本要約で引用される文献の中には証拠レベルの指定が記載されているものがある。これらの指定は、特定の介入やアプローチの使用を支持する証拠の強さを読者が査定する際、助けとなるよう意図されている。PDQ Screening and Prevention Editorial Boardは、証拠レベルの指定を展開する際に証拠の公式順位分類を使用している。
本要約の使用許可
PDQは登録商標である。PDQ文書の内容は本文として自由に使用できるが、完全な形で記し定期的に更新しなければ、NCI PDQがん情報要約として特定することはできない。しかし、著者は"NCI's PDQ cancer information summary about breast cancer prevention states the risks succinctly: [本要約からの抜粋を含める]."のような一文を記述してもよい。
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